第26回障害者による書道・写真全国コンテスト 審査結果発表
写真部門 銅賞
 
神秘の氷瀑(山彦の滝)

辰口 洋司(北海道)


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北海道紋別郡遠軽町丸瀬布上武利、山彦の滝に約1ヶ月厳寒の中、通いつめ滝壺の中に入り、氷瀑の内側を撮影しました。水飛沫等でカメラも何度か動かなくなり、フィルムも大分駄目にしました。

【寸評】
初めはちょっと全体像が掴めませんでした。プリントがやや濃い目だったせいでしょうか。よく見ると細かいトーンがみえて「神秘」さが伝わりました。リバーサルはコントラストがきつくなりがちです。
 
青い池

中田 幸雄(北海道)


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バスを降りて残暑の中徒歩で20分、青い池に着く。夢中でシャッターを切る。撮り終わりようやくバスに乗る。もう少し時間がほしかった。

【寸評】
水に溶けた金属の影響で不思議な青さになるとききました。困難な状況のなかで綺麗な写真を撮られましたね。
 
ひと休み

高橋 正子(北海道)


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カエルが暑さのためひと休みしている所です。

【寸評】
水玉の宿った花びらの描写も、バックの処理も申し分ありません。そしてかわいい雨蛙。あなたの心の優しさが画面全体から溢れています。なぜもっと上の賞をあげなかったかと後悔しています。
 
となりのガ・ガ

船橋 総一朗(青森県)


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僕たちの作ったレディー・ガガのかかしが、地域の中で目立っていました。色々な角度から何枚も撮った中の一枚です。

【寸評】
自分たちで作り、そして写す。若さの勝利です。雀も一目散に退散ですね。
 
夕焼けの北上川

佐藤 幸之(宮城県)


【寸評】
冬場になって流れる水も穏やかになり、よく晴れた北上川の夕日の景色が綺麗に写されています。二艘の船、水草の茂み、細かな心配りのなかで配置され素敵です。
 
夜に舞う芸術

鷺谷 章二(茨城県)


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夏になると花火大会へ出かけ花火が被写体になります。今年の夏は8箇所の花火大会に行き撮影をしました。茨城県内の花火大会を撮影し、花火写真展を行うことが目標です。私の場合、花火だけではなく夜景にも気をつけ大会の3時間前には現場に行き、どの方向・角度・夜景などをチェックします。また、三脚を立てるので花火観客の観覧の邪魔にならない位置に、三脚を立てるようにしています。この作品は昨年、茨城県土浦市で開催された全国花火協議会で撮影しました。このときも、なかなか撮影ポイントが見つからずはじまるぎりぎりでこの場所を見つけ三脚をセットしました。

【寸評】
花火そのものを追う写真は多いのですが、貴方のように町全体の花火の祭典を作品にされるのはまれで、しかも素晴らしい出来です。デジタルの高感度を生かして凄い出来です。
 
日本の風景・白川郷

鈴木 絵美(神奈川県)


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朝もやの中の秋の白川郷です。昔話の世界のような景色を撮りました。

【寸評】
上半分の山々に漂う雲がいかにも山の朝の風情で素敵です。なぜ銅賞か申します。全体をもう少し焼いてください。すると紅葉した木々を始め田んぼの秋の気配が浮き出るし、山の雲も存在感を増します。
 
真夏の小陰涼風のほほえみ

春木 浩(神奈川県)


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夏休みのある一日の早朝、ぼくは自分一人で久しぶりに30歳代の頃から撮り続けてきた鎌倉の長谷観音へと撮影をしに行きました。天気のほうはまあまあの撮影日和でした。ただカメラは35mmカメラからデジカメへと変化していました。

【寸評】
長谷観音におわします三体のほほえましい仏様。30年もの長いお付き合いからにじみ出る親しみが心を打ちます。光の具合、背景、アングル、そして距離感、すべて心から出たものですね。合掌。
 
光のトンネル 宇宙への広がり

土屋 雪江(岐阜県)


【寸評】
長いトンネルの天井いっぱいに吊るされた細かい無数のイルミネーション。心安らぐ景色をそのままに、素直に写されて、見る人の心を引き込みます。
 
真夏の華

田中 淳(三重県)


【寸評】

うまい!と言いたくなります。無数の花火からこれを選んで、まさに一発芸的に仕留めた業。拍手。でも相当何度も写されたのでしょうね。ご苦労様。
 
初雪の奈良公園

沖 定(奈良県)


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奈良に初雪が降った日に、車で奈良公園へ行く(降雪中)。雪が積もって鹿たちが草を食べられないので、木の葉を飛び上がって食べていた。空腹だったのだろうか。

【寸評】
雪で省略された背景の中で、青葉を求める鹿の懸命な生き方が素直に伝わります。
 
ひまわり

旗手 茂夫(広島県)


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島ではお目にかかれない風景に出会い、見とれながら夢中でシャッターを押し続けました。たくさんの中からひまわりと五重塔の取り合わせが一番しっくり。気に入った作品です。

【寸評】
ひまわりの素直でストレートの描写とバックの五重塔の対比がおもしろいですね。
 
空と海

川田 幸弘(徳島県)


【寸評】
多くの島々が点在する豊な瀬戸内、雲も漣も複雑な地形を反映して、多様で多彩です。そしてそこに集う漁船も思い思いに動いて、豊な海そのものですね。
 
滝修行

中村 出(大分県)


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駐車場から滝まで200〜300mほどですが、少し上りがあり足元は悪く、4〜5回休んで滝に着きました。今年は水が少なくやっと撮影ができました(手すりでカメラを固定しました)。

【寸評】
これは凄い写真です。上位入選以上のちからがあります。ただし、画像をPCに取り込んでモニターで見てそう思いました。プリントでは良く判らなかった。写す時の倍のちからでプリントを作ってください。写す努力と見せる努力。
 
夕暮れの海

大嶺 敦(沖縄県)


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写真を撮るようになってから空や雲の見方が変わりました。常にカメラを持って意識して写真を撮るようにしています。

【寸評】
沖縄の大きな空ですね。西の空いっぱいに広がる未来の幸せを胸いっぱいに吸い込んでください。
 
紅葉に見入る

加藤 正良(さいたま市)


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初詣で訪れた鎌倉で見つけた冬の紅葉。凍った道と女性の笑顔が対照的だったので写しました。

【寸評】
鎌倉の山の手の方の落ち着いた景色ですね。枠の暗部の影響で外がいささか淡くなっています。もう少し丁寧に。
 
滝で夕涼み

山口 琢磨(堺市)


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今年は特に暑く、節電対策に虐げられた夏でした。その夏の期間のみ滝はライトアップされ、涼しさを満喫するひとときでした。

【寸評】
ライトアップされた滝をちゃんと写されています。何かもう一工夫欲しいのですが。
 
夜空を彩る

広瀬 和夫(広島市)


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花火がどこに出るか、どこにピントを合わすか、何枚も写しましたがまともに写ったものがなかったが、その中で一番いいと思ったものを応募しました。

【寸評】
努力の結晶です。素敵です。
 
車椅子バスケット『入れっ』

小田 隆(福岡市)


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動き回れません。待ちの写真です。

【寸評】
ポジションを取る、待つ、動きを事前に察知する。そして絶対逃さない。これですよね。頑張れ!!
 
スプーン一杯の幸わせ

末次 剛(福岡市)


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それぞれの幸せを表現しました。小さくても幸せ。笑顔ひとつでも幸せ。

【寸評】
スプーンで反射された光、それに照らされた小さな玉、そしてスプーンの内側に映った歪んだ玉。面白いですね。人に訴える力を持つにはもう一工夫ですね。